20/08/30

TANNERY

私達のプロダクトのメインマテリアルである革、私達はこの革にとても深い拘りがあります。

15年前にブリティッシュヴィンテージバイカーウェアの専門店として創業しましたが、それらはデザインはもちろん、革にもアメリカンヴィンテージと比べ大きな違いがあります。バイカージャケット用に厚みがありながらも軽量で柔らかいシープスキン、柔らかく手触りの良いホースハイドなど、同じ革でもアメリカらしい屈強なマテリアルとは違う魅力に私達は夢中になっていました。更に私達はその革が何十年と経過し、ヴィンテージウェアとなった後の姿も数多く見ています。

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年前にADDICT CLOTHES名義のジャケット製作を始めた際、数多くの皮革販売業者に足を運びました。

しかし既成革では、私達のニッチなプロダクトに合う革を見つけることができませんでした。そこで私達はいくつかのレザータンナーに連絡し、私達の熱意を説明しました。その時最も熱心に話を聞いてくれたレザータンナーに、いくつものカバンの中にお気に入りのヴィンテージジャケットを詰め込んで向かいました。

その出会いから現在に至るまで、皮が革に変わる為にどう作られているか、好みの革を作るにはどういう理論なのかを学んでいきます。そしてそのタンナーとは深いパートナーシップで今でも取引をしています。

特に茶色の芯を持つ厚みのあるシープスキンは難しく、体が小さく皮が薄い羊から厚い革を作らなければいけません。その為に何度もテストを繰り返し、納得のできる革を作りました。そしてその革を使用して作ったジャケットを繰り返し着て、更に気になる部分を改善していきます。そうして幾度もの改良を加え、現在使用している革が作られました。

ご存じの通り、私達のレザージャケットはヴィンテージカルチャーから強い影響を受けています。その為ジャケット自体に独創的なデザインをすることはありませんが、革自体を作りデザインするようにしています。その革でジャケットがどのような着心地になり、どのように経年変化していくのか。

私達のブランド名の最後にはJAPANの文字が刻まれます。日本人の私達が外国のカルチャーから受けた影響を、日本の技術を用いて日本国内はもちろん、私達が影響を受けた外国にも再び広めていく。

プロダクトを通じて私達の熱意を伝えていくことはもちろん、日本の技術の高さを広めていくことにも貢献したいと思っています。

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